特集・ブログ

ブリュワリー紹介『Alpine / アルパイン』

Alpine Beer Company / アルパイン ビール カンパニー 創業:1999年 拠点:カリフォルニア州 アルパイン カリフォルニア州サンディエゴにアルパイン(Alpine)という土地がある。 ダウンタウンから車で30分ほど内陸に入ったこのエリアは、カヤマカ山脈の麓に佇むのどかな場所だ。 アルパイン東部はクリーブランド国立森林公園にも近く、森林や乾燥地帯などサンディエゴの豊かな自然へと踏み込むゲートウェイとして知られている。 そして、このエリアの大通りのそばに佇んでいるのがアルパイン ビールカンパニーだ。 1999年にエールスミス ブリューイングの契約醸造という形でビール造りを開始し、2002年より現在の住所にブリュワリーを構えている。 自らを"The Home of Pure Hoppiness"と謳っている通り、ホップの味わいが前面に出たビールを幾つも生み出しており、いずれもアメリカ国内で高い評価を受けている。 その人気は地元に留まらずアメリカ国内の多くのホップヘッズが追い求めるブリュワリーだ。 創業者はパット・マキルヘニー(Pat McIlhenney)。 アルパインの歴史は彼の熱意と行動によって形作られてきたといっても過言ではない。 もともとビール業界に飛び込む前は、そして飛び込んでから少しの間も、パットは消防士として30年以上働いていた。 そんな彼がビールに関わるようになったのはホームブリューイングがきっかけであった。 それまではビールにまったく興味が湧かず、なぜ人々はわざわざこんなものを飲むのだろうかと考えていたのだが、ヨーロッパ産の輸入ビールに出会って考えが変わったという。 それまで経験したことが無いような衝撃的な味わいにすっかり虜になってしまったのである。...

ブリュワリー紹介『Alpine / アルパイン』

Alpine Beer Company / アルパイン ビール カンパニー 創業:1999年 拠点:カリフォルニア州 アルパイン カリフォルニア州サンディエゴにアルパイン(Alpine)という土地がある。 ダウンタウンから車で30分ほど内陸に入ったこのエリアは、カヤマカ山脈の麓に佇むのどかな場所だ。 アルパイン東部はクリーブランド国立森林公園にも近く、森林や乾燥地帯などサンディエゴの豊かな自然へと踏み込むゲートウェイとして知られている。 そして、このエリアの大通りのそばに佇んでいるのがアルパイン ビールカンパニーだ。 1999年にエールスミス ブリューイングの契約醸造という形でビール造りを開始し、2002年より現在の住所にブリュワリーを構えている。 自らを"The Home of Pure Hoppiness"と謳っている通り、ホップの味わいが前面に出たビールを幾つも生み出しており、いずれもアメリカ国内で高い評価を受けている。 その人気は地元に留まらずアメリカ国内の多くのホップヘッズが追い求めるブリュワリーだ。 創業者はパット・マキルヘニー(Pat McIlhenney)。 アルパインの歴史は彼の熱意と行動によって形作られてきたといっても過言ではない。 もともとビール業界に飛び込む前は、そして飛び込んでから少しの間も、パットは消防士として30年以上働いていた。 そんな彼がビールに関わるようになったのはホームブリューイングがきっかけであった。 それまではビールにまったく興味が湧かず、なぜ人々はわざわざこんなものを飲むのだろうかと考えていたのだが、ヨーロッパ産の輸入ビールに出会って考えが変わったという。 それまで経験したことが無いような衝撃的な味わいにすっかり虜になってしまったのである。...

ブリュワリー紹介『Harland / ハーランド』

Harland Brewing / ハーランド ブリューイング 創業:2018年 拠点:カリフォルニア州 サンディエゴ おしゃれな飲食店やショップ、自然豊かなミラマー湖があるサンディエゴ・ミラマー。 そのミラマー湖からほど近いビジネスパークに、ファッショナブルでクールなブリュワリーが2018年に誕生しました。 創業者はセントアーチャー ブリューイング(Saint Archer Brewing)を立ち上げたジョシュ・ランダン。 2013年にスタートしたセントアーチャーは、各界のセレブリティーがそのクールな魅力に惹きつけられ急成長を遂げましたが、わずか2年でミラークアーズに売却されました。 自身もいったんはビール業界から退きましたが、セントアーチャーの前の副社長ジェフ・ハンソン、前のマーケットマネージャーのアンソニー・レパスとともに、オコティロホールディングス(Ocotillo Holdings)を創業し、その傘下に現在は3つの事業を展開しています。 そのひとつがハーランドで、その他にクラフトビールとワインの卸売会社スカウトディストリビューション(Scout Distribution)とワインメーカーのクラクストンセラーズ(Claxton Cellars)があります。 彼らはブルーカラーをターゲットとし、ブランドコンセプトとして"A Labor of Beer"と掲げています。 「セントアーチャーの時は会社を大きくするのが早すぎた。だから今回は地元意識を大切に、サンディエゴを誇りに、インディペンデント、クラフト精神を大切にしてゆっくり成長させたい」 ローカルに愛されるブリュワリーを目指し、2019年10月にサンディエゴのカーメルバレーに新設されたモールにテイスティングルームをオープンしました。 ナガノトレーディングは以前セントアーチャーの輸入代理店であったため、ミラークアーズへの売却後もジョシュやジェフと交流を続け、ハーランドともパートナーとなりました。 米国内でもなかなか流通しないハーランドのビールを是非お楽しみください。 タップルーム Scripps...

ブリュワリー紹介『Harland / ハーランド』

Harland Brewing / ハーランド ブリューイング 創業:2018年 拠点:カリフォルニア州 サンディエゴ おしゃれな飲食店やショップ、自然豊かなミラマー湖があるサンディエゴ・ミラマー。 そのミラマー湖からほど近いビジネスパークに、ファッショナブルでクールなブリュワリーが2018年に誕生しました。 創業者はセントアーチャー ブリューイング(Saint Archer Brewing)を立ち上げたジョシュ・ランダン。 2013年にスタートしたセントアーチャーは、各界のセレブリティーがそのクールな魅力に惹きつけられ急成長を遂げましたが、わずか2年でミラークアーズに売却されました。 自身もいったんはビール業界から退きましたが、セントアーチャーの前の副社長ジェフ・ハンソン、前のマーケットマネージャーのアンソニー・レパスとともに、オコティロホールディングス(Ocotillo Holdings)を創業し、その傘下に現在は3つの事業を展開しています。 そのひとつがハーランドで、その他にクラフトビールとワインの卸売会社スカウトディストリビューション(Scout Distribution)とワインメーカーのクラクストンセラーズ(Claxton Cellars)があります。 彼らはブルーカラーをターゲットとし、ブランドコンセプトとして"A Labor of Beer"と掲げています。 「セントアーチャーの時は会社を大きくするのが早すぎた。だから今回は地元意識を大切に、サンディエゴを誇りに、インディペンデント、クラフト精神を大切にしてゆっくり成長させたい」 ローカルに愛されるブリュワリーを目指し、2019年10月にサンディエゴのカーメルバレーに新設されたモールにテイスティングルームをオープンしました。 ナガノトレーディングは以前セントアーチャーの輸入代理店であったため、ミラークアーズへの売却後もジョシュやジェフと交流を続け、ハーランドともパートナーとなりました。 米国内でもなかなか流通しないハーランドのビールを是非お楽しみください。 タップルーム Scripps...

【発売決定】大人気"Stone Enjoy By"シリーズ最新作

シリーズ初のヘイジースタイル! ストーンブリューイングが醸造する超人気ビールの最新作「Stone Enjoy By 04.20.21 Hazy IPA」を3/27(土)より関内・横浜・品川の各店舗にて発売します。 オンラインストアでは、3/22(月)より先行での注文受付を開始します。 (最短のお届けは3/27以降) Stone Enjoy Byシリーズは日本でも入荷のたびに即完売となる超人気商品。 鮮度に執拗なまでのこだわりを持つストーンブリューイングが醸造する「賞味期限37日」のダブルIPAシリーズです。 今回は、2012年のシリーズ誕生以来初となるヘイジースタイルでの登場です! 商品一覧を見る ■ 商品概要 今作では、これまで使用していたレシピを完全に一新し、普段ストーンがあまり使用しないラカウ(Rakau)というニュージーランド産のホップにフォーカスしています。 このラカウは、比較的新しい品種のため流通量も多くなく、その名を聞いたことすらないブリュワーもいるくらいですが、今回の新しい試みにはぴったりのホップです。 これに米国産のシトラ(Citra)ホップを掛け合わせることで、非常にユニークでリッチな味わいのヘイジーIPAが完成! 完熟オレンジ、トロピカルフルーツ、桃、そしてアプリコットのようなフルーティーさが特徴的。 一般的なヘイジーIPAらしく、口当たりは柔らかく苦みも抑え目なので、これまで以上にドリンカブルに仕上がっており危険なほどの飲み心地に要注意な逸品です! スタイル:ヘイジーダブルIPA アルコール:9.0% IBU:50 ホップ:ラカウ、シトラ 賞味期限:2021年4月20日(火) ■ 販売商品 ①...

【発売決定】大人気"Stone Enjoy By"シリーズ最新作

シリーズ初のヘイジースタイル! ストーンブリューイングが醸造する超人気ビールの最新作「Stone Enjoy By 04.20.21 Hazy IPA」を3/27(土)より関内・横浜・品川の各店舗にて発売します。 オンラインストアでは、3/22(月)より先行での注文受付を開始します。 (最短のお届けは3/27以降) Stone Enjoy Byシリーズは日本でも入荷のたびに即完売となる超人気商品。 鮮度に執拗なまでのこだわりを持つストーンブリューイングが醸造する「賞味期限37日」のダブルIPAシリーズです。 今回は、2012年のシリーズ誕生以来初となるヘイジースタイルでの登場です! 商品一覧を見る ■ 商品概要 今作では、これまで使用していたレシピを完全に一新し、普段ストーンがあまり使用しないラカウ(Rakau)というニュージーランド産のホップにフォーカスしています。 このラカウは、比較的新しい品種のため流通量も多くなく、その名を聞いたことすらないブリュワーもいるくらいですが、今回の新しい試みにはぴったりのホップです。 これに米国産のシトラ(Citra)ホップを掛け合わせることで、非常にユニークでリッチな味わいのヘイジーIPAが完成! 完熟オレンジ、トロピカルフルーツ、桃、そしてアプリコットのようなフルーティーさが特徴的。 一般的なヘイジーIPAらしく、口当たりは柔らかく苦みも抑え目なので、これまで以上にドリンカブルに仕上がっており危険なほどの飲み心地に要注意な逸品です! スタイル:ヘイジーダブルIPA アルコール:9.0% IBU:50 ホップ:ラカウ、シトラ 賞味期限:2021年4月20日(火) ■ 販売商品 ①...

ブリュワリー紹介『Beachwood / ビーチウッド』

Beachwood Brewing / ビーチウッドブリューイング 創業:2011年 拠点:カリフォルニア州 オレンジカウンティ 創業者のゲイブはその独特のスタイルや独創的な技術を駆使したユニークな組み合わせの料理を得意とするシェフ。 彼は、そのキャリアを通じて、サンタバーバラのフォーシーズンズリゾート、ブルーパームス、ミュージックボックスシアター、そしてサヴォーリーズなど、南カリフォルニアを代表する著名レストランで経験を積んでいました。 2006年に妻のレナ・ペレルマン(Lena Perelman)とカリフォルニア州オレンジカウンティ・シールビーチにバーベキュー料理を専門とするレストラン「ビーチウッド バーベキュー」をオープン。 ゲイブの料理への強い情熱やこれまでの著名レストランでの経験により、オープン直後からすぐに様々な賞を受賞し、世界クラスのクラフトビール店としての評判を獲得するようになりました。 その後、2011年夏に当時すでに名の知れたホームブリュワーであったジュリアン・シュラゴ(Julian Shrago)を醸造責任者に迎え、ロサンゼルス南部のロングビーチに醸造設備を兼ね備えたブリューパブ「ビーチウッド バーベキュー&ブリューイング」をオープン。 元航空宇宙エンジニアであるジュリアンは、90年代半ばの大学時代から自家醸造を始めました。 2003年に南カリフォルニアに拠点を移すと、ジュリアンの自家醸造の趣味はすぐに生きがいへと変化。 カリフォルニア州内のプロのクラフトビールブリュワー達との友情を築きながら、シュラゴは自らのレシピを商業的に醸造し始めます。 これが彼のプロのブリュワーとしての最初の一歩でした。 彼らの造る高品質なIPAからブロンドエールまで、豊かな想像力により生み出されたビール達は瞬く間に評判を呼び、2014年に開催された全米最大のビール品評会"Great American Beer Festival"において中規模ブリューパブチャンピオンの栄誉に輝きました。 その2年後の2016年に開催されたビールのオリンピック"World Beer Cup"では、スピンオフしたサワービール専門のブリューパブ「ビーチウッド ブレンダリー」が大規模ブリューパブ部門のチャンピオンを獲得。 今日ではロサンゼルスを代表するブリュワリーの一つとして、その実力は誰もが認めるところです。 タップルーム...

ブリュワリー紹介『Beachwood / ビーチウッド』

Beachwood Brewing / ビーチウッドブリューイング 創業:2011年 拠点:カリフォルニア州 オレンジカウンティ 創業者のゲイブはその独特のスタイルや独創的な技術を駆使したユニークな組み合わせの料理を得意とするシェフ。 彼は、そのキャリアを通じて、サンタバーバラのフォーシーズンズリゾート、ブルーパームス、ミュージックボックスシアター、そしてサヴォーリーズなど、南カリフォルニアを代表する著名レストランで経験を積んでいました。 2006年に妻のレナ・ペレルマン(Lena Perelman)とカリフォルニア州オレンジカウンティ・シールビーチにバーベキュー料理を専門とするレストラン「ビーチウッド バーベキュー」をオープン。 ゲイブの料理への強い情熱やこれまでの著名レストランでの経験により、オープン直後からすぐに様々な賞を受賞し、世界クラスのクラフトビール店としての評判を獲得するようになりました。 その後、2011年夏に当時すでに名の知れたホームブリュワーであったジュリアン・シュラゴ(Julian Shrago)を醸造責任者に迎え、ロサンゼルス南部のロングビーチに醸造設備を兼ね備えたブリューパブ「ビーチウッド バーベキュー&ブリューイング」をオープン。 元航空宇宙エンジニアであるジュリアンは、90年代半ばの大学時代から自家醸造を始めました。 2003年に南カリフォルニアに拠点を移すと、ジュリアンの自家醸造の趣味はすぐに生きがいへと変化。 カリフォルニア州内のプロのクラフトビールブリュワー達との友情を築きながら、シュラゴは自らのレシピを商業的に醸造し始めます。 これが彼のプロのブリュワーとしての最初の一歩でした。 彼らの造る高品質なIPAからブロンドエールまで、豊かな想像力により生み出されたビール達は瞬く間に評判を呼び、2014年に開催された全米最大のビール品評会"Great American Beer Festival"において中規模ブリューパブチャンピオンの栄誉に輝きました。 その2年後の2016年に開催されたビールのオリンピック"World Beer Cup"では、スピンオフしたサワービール専門のブリューパブ「ビーチウッド ブレンダリー」が大規模ブリューパブ部門のチャンピオンを獲得。 今日ではロサンゼルスを代表するブリュワリーの一つとして、その実力は誰もが認めるところです。 タップルーム...

ブリュワリー紹介『Surly / サーリー』

Surly Brewing / サーリーブリューイング 創業:2005年 拠点:ミネソタ州 ミネアポリス 年間生産量:112,000バレル(約13,100キロリットル、2018年実績) ブルックリンセンターにある研磨剤工場の息子として生まれたオマールは2000年代初期に流行りを見せ始めていたビールの自家醸造の虜になったものの、当時のミネソタ州では質の高いクラフトビールになかなか巡り合うことができなかった。 オマールと創業時のヘッドブリュワーのトッドは、自分達が飲みたいビールを造りたいと強く想うようになり、ベッカ(オマールの妻)、ニック、ドリットを巻き込んで研磨剤工場の一部をブリュワリーに建て替えた。 こうして2005年12月30日についに「サーリー」は動き始めた。 すべての始まりとなった最初のビールはオートミールブラウンエールの「ベンダー」だった。 その後にホップを効かせた「フューリアス」をリリースし、ミネソタのクラフトビールコミュニティに大きな衝撃を与えた。 評判は瞬く間に広まり、すぐに様々なビールコンペで入賞するようになった。 しかし、研磨剤工場を流用して造った簡易的な醸造設備にはすぐに限界が訪れた。 オマールはヨーロッパやカリフォルニア州のブリュワリーを視察する中で、ビールだけではなく食事や居場所も提供できるコミュニティのような形に拡張させていくイメージを膨らませていった。 1920年~1933年の米国禁酒法時代に作られた、ブリュワリーが自社商品を敷地内で販売することを禁じるミネソタ州の法律に対してオマールは不満を持っていた。 ミネソタ州の議員達に対して熱心な働きかけを行った結果、2011年5月24日についに法改正に至り、ブリュワリーとタップルームの売り上げは一気に増加した。 これはミネソタ州内のビール会社に大きな影響を与える出来事となった。 2014年12月にブルックリンセンターのタップルームを閉め、ミネアポリスのプロスペクトパーク近辺にブリュワリーを移転した。4600平米にもなる広大な敷地内には醸造所やビアホール、事務所、ビアガーデン、イベントホール、ピザレストラン、野外コンサートホールまで兼ね備えている。 サーリーのヘッドブリュワーであるベン・スミスはそのあくなき探求心と熱意を忘れず、型にはまらないビールの醸造を信念としている。 ブリュワリーの拡張は続き、今では8つの州と1つの省に対しビールを供給。 定番ビールは8種類あり、限定やコラボビールは毎回新しい物を作るよう挑戦している。 タップルーム Minneapolis Brewery (ミネソタ州 ミネアポリス) 定番ビール Furious /...

ブリュワリー紹介『Surly / サーリー』

Surly Brewing / サーリーブリューイング 創業:2005年 拠点:ミネソタ州 ミネアポリス 年間生産量:112,000バレル(約13,100キロリットル、2018年実績) ブルックリンセンターにある研磨剤工場の息子として生まれたオマールは2000年代初期に流行りを見せ始めていたビールの自家醸造の虜になったものの、当時のミネソタ州では質の高いクラフトビールになかなか巡り合うことができなかった。 オマールと創業時のヘッドブリュワーのトッドは、自分達が飲みたいビールを造りたいと強く想うようになり、ベッカ(オマールの妻)、ニック、ドリットを巻き込んで研磨剤工場の一部をブリュワリーに建て替えた。 こうして2005年12月30日についに「サーリー」は動き始めた。 すべての始まりとなった最初のビールはオートミールブラウンエールの「ベンダー」だった。 その後にホップを効かせた「フューリアス」をリリースし、ミネソタのクラフトビールコミュニティに大きな衝撃を与えた。 評判は瞬く間に広まり、すぐに様々なビールコンペで入賞するようになった。 しかし、研磨剤工場を流用して造った簡易的な醸造設備にはすぐに限界が訪れた。 オマールはヨーロッパやカリフォルニア州のブリュワリーを視察する中で、ビールだけではなく食事や居場所も提供できるコミュニティのような形に拡張させていくイメージを膨らませていった。 1920年~1933年の米国禁酒法時代に作られた、ブリュワリーが自社商品を敷地内で販売することを禁じるミネソタ州の法律に対してオマールは不満を持っていた。 ミネソタ州の議員達に対して熱心な働きかけを行った結果、2011年5月24日についに法改正に至り、ブリュワリーとタップルームの売り上げは一気に増加した。 これはミネソタ州内のビール会社に大きな影響を与える出来事となった。 2014年12月にブルックリンセンターのタップルームを閉め、ミネアポリスのプロスペクトパーク近辺にブリュワリーを移転した。4600平米にもなる広大な敷地内には醸造所やビアホール、事務所、ビアガーデン、イベントホール、ピザレストラン、野外コンサートホールまで兼ね備えている。 サーリーのヘッドブリュワーであるベン・スミスはそのあくなき探求心と熱意を忘れず、型にはまらないビールの醸造を信念としている。 ブリュワリーの拡張は続き、今では8つの州と1つの省に対しビールを供給。 定番ビールは8種類あり、限定やコラボビールは毎回新しい物を作るよう挑戦している。 タップルーム Minneapolis Brewery (ミネソタ州 ミネアポリス) 定番ビール Furious /...

ブリュワリー紹介『Stone / ストーン』

Stone Brewing / ストーンブリューイング 創業:1996年 拠点:カリフォルニア州 エスコンディード 年間生産量:395,000バレル(約46,400キロリットル、2019年実績) 年間を通して温暖な気候、まぶしい太陽が象徴的なカリフォルニア州南部サンディエゴ。 現在はブリュワリーがひしめく地として、アメリカだけでなく世界各国からのビールファンが訪れるクラフトビール天国。 今や南カリフォルニアを代表する人気ブリュワリー「ストーンブリューイング」の創業者は、ビールとロック音楽を愛する2人。 物静かなホームブリュワーのスティーブ・ワグナー(Steve Wagner)と社交的ビジネスマンのグレッグ・コック(Greg Koch)。 まだ「クラフトビール」ではなく「マイクロブリュワリー」と言われていた当時、外見も性格も違うこの2人の意気投合により、サンディエゴの中心地サンマルコスの小さなスペースから「ロック音楽のように世間に迎合しない」ブリュワリー「ストーンブリューイング」が1996年に誕生した。 醸造担当スティーブによる卓越した技術力から生み出される攻撃的なほど独創的なビールは、営業企画担当グレッグが繰り出すビール業界の常識を超えるブランド戦略に乗り瞬く間に話題を集めていく。 そして、創業1周年記念として1997年に発表されたアニバーサリービールが世間に旋風を巻き起こす。 それこそが、今なお人々を虜にするIPAのお手本ともいうべきビール、ストーンIPAである。 スティーブが初めてストーンIPAを醸造した時、英国の由緒正しいペールエールというスタイルにホップを大量投入した実験的なスタイルのビールが、ここまでの熱狂的人気を獲得することを彼はまだ知る由もなかった。 今でこそ「IPA」のアルファベット3文字はビールファンの間で認知されているが、ストーンIPAがクラフトビールシーンに登場した1997年当時はIPAの文字に対して疑問符を浮かべる人々がほとんどだった。 知名度もなく、飲んだ人々に不快な味わいと受け取られていた苦みを持つこのビールが、時を経た現在では人々が飛び付くビールとなり、冷蔵庫に常備されるビールとなったのだ。 スティーブがストーンの礎となるビールを生み出した父のような存在であるように、ストーンIPAはその後のストーンで醸造される「ホップを前面に押し出したビール」をインスパイアし続けてきた母のような存在だ。 ストーンIPAがなければ、ルイネーションIPAも、フレッシュなビールを楽しむというムーブメントの先駆けとなったエンジョイバイIPAも決して生まれることはなかっただろう。 ストーンIPAとは数多くのホッピーなビールを世に送り出してきた歴史的なビールなのである。 「マーケットの好みに追従せず自分の飲みたいビールを醸造する」という姿勢のストーン。 強烈な苦みを持つビール、攻撃的なほどのモルトボディーを持つビールなど、決して万人に受け入れられるとは言えない作品を生み出してきた。 このポリシーは音楽に影響を受けたとグレッグは語る。 「ある音楽雑誌の表紙にMetallica(1981年から活動するヘヴィメタルバンド)が載っていて、次のようなキャッチコピーが書かれていたんだ。 "MetallicaがNo.1に上りつめたのではない。No.1がMetallicaのほうへやってきたのだ"とね。このフレーズにとてつもない衝撃を受けたのさ。」 決して妥協せず、自らの音楽性を貫くかのようなアグレッシブなビールを造り続けた結果、「ストーンの飲みたいビール」に熱狂的なファンがやってくるようになったのである。...

ブリュワリー紹介『Stone / ストーン』

Stone Brewing / ストーンブリューイング 創業:1996年 拠点:カリフォルニア州 エスコンディード 年間生産量:395,000バレル(約46,400キロリットル、2019年実績) 年間を通して温暖な気候、まぶしい太陽が象徴的なカリフォルニア州南部サンディエゴ。 現在はブリュワリーがひしめく地として、アメリカだけでなく世界各国からのビールファンが訪れるクラフトビール天国。 今や南カリフォルニアを代表する人気ブリュワリー「ストーンブリューイング」の創業者は、ビールとロック音楽を愛する2人。 物静かなホームブリュワーのスティーブ・ワグナー(Steve Wagner)と社交的ビジネスマンのグレッグ・コック(Greg Koch)。 まだ「クラフトビール」ではなく「マイクロブリュワリー」と言われていた当時、外見も性格も違うこの2人の意気投合により、サンディエゴの中心地サンマルコスの小さなスペースから「ロック音楽のように世間に迎合しない」ブリュワリー「ストーンブリューイング」が1996年に誕生した。 醸造担当スティーブによる卓越した技術力から生み出される攻撃的なほど独創的なビールは、営業企画担当グレッグが繰り出すビール業界の常識を超えるブランド戦略に乗り瞬く間に話題を集めていく。 そして、創業1周年記念として1997年に発表されたアニバーサリービールが世間に旋風を巻き起こす。 それこそが、今なお人々を虜にするIPAのお手本ともいうべきビール、ストーンIPAである。 スティーブが初めてストーンIPAを醸造した時、英国の由緒正しいペールエールというスタイルにホップを大量投入した実験的なスタイルのビールが、ここまでの熱狂的人気を獲得することを彼はまだ知る由もなかった。 今でこそ「IPA」のアルファベット3文字はビールファンの間で認知されているが、ストーンIPAがクラフトビールシーンに登場した1997年当時はIPAの文字に対して疑問符を浮かべる人々がほとんどだった。 知名度もなく、飲んだ人々に不快な味わいと受け取られていた苦みを持つこのビールが、時を経た現在では人々が飛び付くビールとなり、冷蔵庫に常備されるビールとなったのだ。 スティーブがストーンの礎となるビールを生み出した父のような存在であるように、ストーンIPAはその後のストーンで醸造される「ホップを前面に押し出したビール」をインスパイアし続けてきた母のような存在だ。 ストーンIPAがなければ、ルイネーションIPAも、フレッシュなビールを楽しむというムーブメントの先駆けとなったエンジョイバイIPAも決して生まれることはなかっただろう。 ストーンIPAとは数多くのホッピーなビールを世に送り出してきた歴史的なビールなのである。 「マーケットの好みに追従せず自分の飲みたいビールを醸造する」という姿勢のストーン。 強烈な苦みを持つビール、攻撃的なほどのモルトボディーを持つビールなど、決して万人に受け入れられるとは言えない作品を生み出してきた。 このポリシーは音楽に影響を受けたとグレッグは語る。 「ある音楽雑誌の表紙にMetallica(1981年から活動するヘヴィメタルバンド)が載っていて、次のようなキャッチコピーが書かれていたんだ。 "MetallicaがNo.1に上りつめたのではない。No.1がMetallicaのほうへやってきたのだ"とね。このフレーズにとてつもない衝撃を受けたのさ。」 決して妥協せず、自らの音楽性を貫くかのようなアグレッシブなビールを造り続けた結果、「ストーンの飲みたいビール」に熱狂的なファンがやってくるようになったのである。...