Crooked Stave / クルケッドステイブ

創業:2010年

創業者:Chad Yakobson (チャド・ヤコブソン)

拠点:コロラド州・Denver (デンバー)

木樽と発酵に並々ならないこだわりを持ち、オープンな環境でスタッフ同士が活発にアイディアをシェアしあうことで革新を続けてきた「Crooked Stave」。

化学と芸術的な要素と最高級の材料、そして磨かれた技術をブレンド。醸造にクールシップとオープンファーメンテーションといった技術を用いるなど、他にはない唯一無二のクラフトビールを作りあげているブリュワリーです。

ブリュワリー名の「Crooked」 は、英語で「湾曲・歪み」、「Stave」は樽に使われている強い羽根板という意味があります。

羽根板は乾くと形が歪み、隙間が出来て中身が漏れてしまいます。しかし、複雑なアート、化学的バレルエイジングの世界に魅了されたブリュワーである創業者のチャドは、”自分たちはこのビール業界で他とは全く違い、ぴったりと合わない” 唯一無二の存在ととらえ、ブリュワリー名を「Crooked Stave」と付けました。


最も重要な存在である木樽を表す「Crooked Stave」 をブリュワリー名としたのは、ブレタノマイセス、ワイルド、サワーエール、そしてバレルエイジドビールに強いこだわりを持つ彼らにとって、ここで造られるビールへの愛、そしていかに樽を重要視して醸造をしているかを表現している名称であることがよく分かります。

創立者であるチャドとブレタノマイセスは切っても切り離せない関係です。

コロラド州立大学でバクテリア・サイエンスの学士号を取得後、ニュージーランドにて大学院生としてワイン・メイキングの研究、ロンドンにてアシスタント・ブリュワー、さらにはスコットランド・エディンバラにあるヘリオット・ワット大学で醸造と蒸留の修士号を取得するなど、探究心溢れる人物であるチャド。


彼は、特にアルコール発酵に欠かせない酵母、ブレタノマイセスについて深く研究し、ビールに微妙なニュアンスと柔らかさを加えるブレタノマイセスについての論説を書き上げるほどの専門家でした。


彼が造るビールは、ラガーでもなければエールでもなく、今までになかったような新しいものばかり。そのスタイルを納得のいくように説明しようとすると、何章にも渡って長文を作成しなければならない、と言われているほど複雑に造り上げられています。


特に、全ての醸造においてクールシップ(時間や手間がかかる伝統的な方法で、伝統的熱い麦汁を広い容器に移し、自然の空気で数時間かけてゆっくり冷ます方法)とオープンファーメンテーション(開放釜を使う醸造方法)を採用していることです。


このことにより、Crooked Staveが造るビールは味も香りも非常に繊細で唯一無二と言える最大の要因となっています。